ハーブ栽培

失敗しないハーブガーデニング(2)

投稿日:2021-04-07 更新日:

自宅のベランダやお庭。

ちょっとしたスペースさえあれば

ハーブは簡単に育てられます。

今日は土の準備について

コツをまとめてみました。

(予告では「土と水やり」でしたが、

書いているうちに長くなったので

2回に分けて回数かせぎます)

ベランダガーデン©︎シデリティス

どんな土がいいの?

園芸コーナーに行くと、いろいろな種類の土がありますね。自分でブレンドするのも楽しいですが、迷ったら「ハーブの土」など専用土で十分! あとはポイントをいくつか知っておくと、役立ちます。

多くのハーブは酸性土が苦手

ローズマリーやタイムなどの地中海沿岸原産のハーブを中心に、ハーブには酸性の土を嫌うものが多いです。日本の土は酸性に傾いていることが多いので、もし庭土をそのまま使うのなら、植え付けの1週間くらい前までに苦土石灰などを混ぜ込んで土を中和しておくといいです。

排水性+通気性がポイント

たいていのハーブは、水はけがよく通気性に優れた土を好みます。逆に言えば、目詰まりしそうな粘土質の土は×。そのような場所に地植えするなら、あらかじめよく耕し、排水性と通気性に富む土を入れておきましょう。

普通の培養土のアレンジでもOK

ハーブ専用土が入手できなくても、一般的な花・野菜用の培養土を買い、パーライトなどを混ぜて排水性と通気性を良くしておけば、十分ハーブ栽培に使えます。ホームセンターの園芸コーナーに行けば、元肥を配合したふかふかの培養土がたくさん売られています。

ジャーマンカモミールの植え付け©︎シデリティス

種まき・挿し木の土

これは「種まき・挿し木の土」を購入するのが手っ取り早いです。清潔だし、バーミキュライト、パーライト、ピートモスなどがバランスよく配合されていて使いやすいです。

市販の培養土をそのまま使うのはダメではありませんが、元肥が入っている点が問題。種まき・挿し木に栄養分は不要です。元肥入りの培養土に種をまくと、芽がひょろひょろ伸びて、その後丈夫な苗に育ちにくいことがあります。

庭土にはいろいろなものが混じって清潔ではないので、そのまま使うのはおすすめしません。

スイートバジルの発芽©︎シデリティス

自分で土をつくるなら

一から配合? それともアレンジ?

もし一から土をつくるなら、これはもう人によってお好みはそれぞれ。赤玉土(中サイズの粒):腐葉土=7:3に、土のごはんとして堆肥を少し、ハーブのための元肥として緩効性肥料少々を混ぜるのが一般的でしょうか。

市販の野菜用培養土などは、ハーブにとってはやや栄養が豊富すぎたり、もっちりしすぎたりする気がします。そのようなとき私は、排水性向上+カサ増しのためにパーライトを混ぜたり、燻炭(くんたん)などを混ぜたりすることが多いです。燻炭は土壌改良剤にもなります。

鉢栽培をしているとたいてい経験しますが、赤玉土は長期間使っていると団粒構造が崩れ、目詰まりを起こしてきます。水の流れが悪くなってきたと感じたら、土の入れ替えどきです。

土の団粒構造って?

団粒構造とは、大小の土の粒が適度に混ざり合った状態のこと。粒同士の間に適度な空間があると土がふかふかになり、微生物も棲みやすくなります。通気性、保水性、排水性、保肥性なども向上します。

保水性と排水性は一見して相反する性質ですが、団粒構造を持った土だと、土の粒が有機物などとくっつき合った塊の内部に水が入り込み、塊の外側を余分な水が流れていきます。良い土はこの2つの性質が両立しているわけです。

古い土になると団粒構造が崩れてサラサラになりすぎたり、逆に粘土のようにガチガチに固まったりします。これではいくら水を与えてもザルのように流れ出すか、逆に水が土の中へ入っていかなくなり、根が十分に水を吸収できません。

               

                 

ここまでお読みいただいて「何だか大変そう…」と思った方、ご心配は要りません。大昔、仕事場のオープン祝いにいただいた、たくさんの鉢植え。サボテンまで一つ残らず枯らしたのは、何を隠そう私です。そんな私でも心を入れ替えたら(←ここポイント)、ハーブ栽培を楽しめるようになりましたよ。

ハーブにあまり肥料は要らないとはいえ、やっぱり肥料も大切。それを書き始めるとさらに長くなるので、またの機会にしますね。

1年近く更新をサボってしまいました(反省)。今年はもっと肩の力を抜いて、ぼちぼち書いていきたいと思います。よろしくおつきあいくださいね。

* * * * *

お疲れなのは頑張りやさんだから。

そんなあなたに

癒しのハーバルライフをご提案する

シデリティスです。

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  1. アバター バジル屋 より:

    こんばんは、
    先日はありがとうございました。
    長い間ご連絡もしないで申し訳ございません。
    色々と見させていただきました、前と変わり本格的なプロが書いていると実感いたしました。それも解りやすく写真まで持っているのでとてもよかったです。
    そちらでもコロナがとても怖いと思いますがくれぐれも注意に注意してください。
    ハーブの解らないときに教えてください。
    これからもよろしくお願いします。
    追伸、私は今が一番忙しい時期でお返事が遅れます。
    いつもありがとうございます。

    • アバター シデリティス より:

      バジル屋さま、お忙しい中コメントをいただき、
      ありがとうございます。
      昨年のスタート時はちょっと肩に力が入りすぎていたので
      あっという間に息切れしてしまいました。
      今度はぼちぼち書いていくつもりです。

      コロナ禍でストレスがたまる昨今、
      ハーブに触れると今までにも増して癒されます。
      どうぞ元気な苗を育て続けてくださいね。
      お母様の介護も、本当にお疲れ様です。
      引き続きお大切にお過ごしください。

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ハーブに癒されて、ハーブの伝道師(?)になりました。ハーブの栽培から活用、精油の利用まで、自身の体験なども交えながら書いていきます。ハーブをご一緒に楽しみましょう!